腫瘍
2025/05/15 |
猫の虹彩メラノーマ(虹彩黒色腫)
虹彩とは
眼球の色の着いている部分で瞳孔の大きさを変え、光の量を調整しています。
日本人の場合は眼の茶色部分です。
猫の虹彩メラノーマについて
虹彩のメラノサイトという細胞にがん化が起きたもので
中〜高齢の猫ちゃんに多く発生し、
局所浸潤性や転移する可能性があるため
早期発見と適切な時期での手術が大事です。
病変の初期は
虹彩に茶色の斑点が着いていきます。
目にシミが出来ているなどの主訴で来院されることが多いです。
この初期の良性の段階を虹彩メラノーシスといいます。
メラノーシスは数ヶ月〜数年かけてメラノーマに変化します。
メラノーマが進行した場合、
ぶどう膜炎や緑内障、肝臓などへの転移を引き起こします。
治療
根治治療として眼球摘出が適応となります。
メラノーシスがメラノーマに変化するかを判断させる決定的な臨床手段はまだないのですが
スリットランプ検査、隅角検査、虹彩の肥厚、瞳孔の形状などから
判断していきます。
メラノーマが虹彩に限局していた場合、
眼球摘出後の生存期間は正常猫と同等といわれています。
9歳の猫ちゃん
左眼の虹彩に色素沈着、隆起を認めたため
左眼球摘出を行い、病理検査にて
びまん性虹彩メラノーマと診断されました。
手術前の左眼
手術後の顔貌
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